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ナンバー938の呟き

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身の程知らずにもわずかばかりの知性をふりかざしてみたくて呟くのである

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 もうアーサー・C・クラークなんて読むことがあるのかと思いながらも、新訳版ということに惹かれて買っていた文庫本を、年末から少しずつ読んでいた。その間には、1年ぐらい前に読了していたにもかかわらずすっかり忘れてしまって再読したディレーニィの「バベル17」も挟まっていて、まったく脳天気な読書ではあったのだけど、60年前に書かれた作品とは思えないインパクトがあった。30年くらい前に山高さんの訳で読了したときにも、これぞSFと思ったものだが、それは若き感受性のなせるわざと思っていた。新訳で再読してみて、そうではなくこの作品は素晴らしく外側に開かれて、大人になりきれなれなかったクラークの真骨頂が書きこまれていた。
 今回再読してみて、ダイアスパーとかアルヴィンというイメージだけは覚えていた。それ以外は、ヒルヴァーもヴァナモンドも、そして世界の描き方も新鮮そのもの。何しろ10億年という年月を閉じられた世界で生き延びてきた人類の話なのだ。もっと今の時代に読まれるべき話なんだろう。

 いやー、わくわくさせるサイエンスフィションとはこういう手の話だったのだねぇ。
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by kkusube | 2011-02-20 18:39 |